こんにちは。税理士の山内です。
7月7日付のブログでは、銀行が企業をどのように評価しているかについてご説明しました。
今回は、借り手である企業側はどう考え、対応し、銀行と付き合うべきかについてお伝えします。
下記の3点に絞ってお話します。
1.銀行と初めて取引をするとき
2.普段の付き合い方
3.決算のとき
1.銀行と初めて取引をするとき
創業したばかりだとか、今まで銀行からの融資をうけていない、という場合、普段お付き合いしている銀行がないというケースが多いですね。
そういう会社が、いざ資金繰りのために借入れが必要となったときに、たいへん困ることになります。
かと言って、近くの銀行の窓口に飛び込みで借入の申し込みに行っても、はっきり言って、ムダです。
銀行は、飛び込みで融資をお願いしてくる人を警戒するのです。
では、そういうことにならないようにするには、どうしたらいいのか。
ズバリ、急な資金繰りであわてないように、以前からこういうときを見越して、普通預金や当座預金口座のある銀行で、売上入金や経費支払いなどでお金を動かしておき、実績を作っておくことをお勧めします。
担当者から、定期預金やローンカードを作ってくれというお願いがあれば、負担にならない程度にお付き合いしたほうがいいでしょう。
これも将来のためです。
知り合いの会社社長とか、地位や信用のある人に、その人の付き合いのある銀行の担当者を紹介してもらうという手もあります。
たまに銀行の融資係の人が融資の営業回りである日突然、訪れてくるかもしれません。
そんなときは、借り入れの必要が無いからといって邪険にせずに、将来のために、おつき合い程度に普通預金や定期預金のお誘いに乗ったほうが良いでしょう。
2.普段の付き合い方
既に銀行とある程度の関係を築き、融資などの実績がある場合は、以下の点を気にかけてください。
・試算表を半年または3,4ヵ月ごとに銀行の担当者に随時、手渡す。
融資を受けている場合、ほとんどの会社では毎年の決算が終わった後、銀行側から決算書を出してほしいと言われるでしょう。
それをあえて、年に一回の決算後にとどまらず、こちらから積極的に半年ごととか 3,4ヵ月ごとに試算表を見せてアピールするのです。
銀行も一般の会社と同じく、営利企業です。
優良な企業を探し出して融資を増やしたいのが本音です。
ところが、銀行担当者も忙しくて、そうしょっちゅうは会社訪問はできません。
担当先が何百社もあり、本当のこちらの会社の実力、将来性に気付いていないこともあります。
こちらからアグレッシブにアプローチすることによって、銀行のその会社への評価も変わるかもしれません。
・支店長に顔を知ってもらう
どこの銀行でも、支店長決済枠の融資というのがあります。
本店の審査を待たずに、支店長の一存で、ある一定程度の額の融資ができるのです。
支店長の決済枠でなくとも、融資審査の上で、支店長の心証で大きく左右される可能性があります。
支店長に会うタイミング・きっかけとしては、会社の決算ができあがったときに、決算の説明をしたい、という口実がいいでしょう。
決算書ができましたから、ぜひ決算の結果や今後の見通しについて話を聞いてほしい、といえば、支店長も対応してくれるはずです。
・複数の、種類の違う銀行との付き合いを心掛ける。
メインバンクというつもりの深いお付き合いの銀行があったとしても、そことしか取引しない、というような義理立てする必要はありません。
その深いお付き合いの銀行も、今はうまく付き合えても、もし会社の業績が悪くなったら、手のひらを返したように融資姿勢を変えます。
常に複数の銀行を天秤にかけ、競争させて、いざというときにはメイン銀行の乗り換えが可能なように、保険をかけておいたほうがいいでしょう。
その際には、メインがメガバンクなら地方銀行ともお付き合いするとか、メインが地方銀行ならば、信用金庫とも取引をはじめるとか、種類・規模の違う金融機関とのお付き合いをこころががけた方がいいでしょう。
一口に金融機関といっても、メガバンクから地方銀行、信用金庫、信用組合など、いろいろです。
最近は新銀行東京や日本振興銀行など、物議(?)をかもしてはいますが、新勢力の銀行もあります。
種類・規模によって、融資姿勢や金利、諸条件が違ってくるはずですから。
3.決算のとき
決算書の数字で融資審査の7,8割が決まるといわれています。
銀行とのお付き合いにおいて、決算に際して大切なのは2点です。
A.債務超過にしない
B.何期も続けて赤字にしない。
当たり前ですね。
Aの債務超過とは、貸借対照表の「資産の部」から「負債の部」を差し引いた額、つまり「純資産の部」がマイナスになっているケースです。
「自己資本割れ」とも言います。
銀行は、この「純資産の部」に注目し、債務超過、自己資本割れの場合は、かなり厳しい評価を下します。
債務超過を避けるためには、毎期の損益を黒字にすることが一番です。
でも、そんなことわかりきってるけど、それができない、今さらどうしようもない、という会社も多いでしょう。
そういう会社は、せめて、下記の点は決算前に急にやってやれないことはないので、考えてみてください。
・役員借入金を資本金に振り替える。
・社長勘定、雑勘定はできるだけ処理しておく。
役員借入金を資本金に振り替えれば、純資産が増えます。
債務超過が解消されるかもしれません。
登記などの費用と手間がかかりますが、自己資本割れしそうな会社はぜひ検討してみてください。
社長勘定や雑勘定といわれる、役員とのお金のやりとりについては、決算時にはできるだけ消してしまいたいところですね。
社長への立替金、役員貸付金は決算書の資産の部に計上されていても、銀行は実質的には資産とみなしません。
できるだけ、決算までには清算したいところです。
Bの何期も続けて赤字にしないという点ですが、これができてれば誰も苦労しませんね。
シンプルすぎて忘れがちなことですが、赤字にしない、つまり利益を作るには、次の3つを心掛けるしかありません。
・売上を増やす。
・粗利益率(売上総利益率)を高める。
・経費を削減する。
3つ全部とは言いません。
せめて一つでも、やればやったなりに改善できるところがあるはずです。
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税理士・山内司 / 山内会計事務所 【石川県金沢市】
〒 920-0993 金沢市下本多町6番丁40-1
TEL:076-263-1490
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7月7日付のブログでは、銀行が企業をどのように評価しているかについてご説明しました。
今回は、借り手である企業側はどう考え、対応し、銀行と付き合うべきかについてお伝えします。
下記の3点に絞ってお話します。
1.銀行と初めて取引をするとき
2.普段の付き合い方
3.決算のとき
1.銀行と初めて取引をするとき
創業したばかりだとか、今まで銀行からの融資をうけていない、という場合、普段お付き合いしている銀行がないというケースが多いですね。
そういう会社が、いざ資金繰りのために借入れが必要となったときに、たいへん困ることになります。
かと言って、近くの銀行の窓口に飛び込みで借入の申し込みに行っても、はっきり言って、ムダです。
銀行は、飛び込みで融資をお願いしてくる人を警戒するのです。
では、そういうことにならないようにするには、どうしたらいいのか。
ズバリ、急な資金繰りであわてないように、以前からこういうときを見越して、普通預金や当座預金口座のある銀行で、売上入金や経費支払いなどでお金を動かしておき、実績を作っておくことをお勧めします。
担当者から、定期預金やローンカードを作ってくれというお願いがあれば、負担にならない程度にお付き合いしたほうがいいでしょう。
これも将来のためです。
知り合いの会社社長とか、地位や信用のある人に、その人の付き合いのある銀行の担当者を紹介してもらうという手もあります。
たまに銀行の融資係の人が融資の営業回りである日突然、訪れてくるかもしれません。
そんなときは、借り入れの必要が無いからといって邪険にせずに、将来のために、おつき合い程度に普通預金や定期預金のお誘いに乗ったほうが良いでしょう。
2.普段の付き合い方
既に銀行とある程度の関係を築き、融資などの実績がある場合は、以下の点を気にかけてください。
・試算表を半年または3,4ヵ月ごとに銀行の担当者に随時、手渡す。
融資を受けている場合、ほとんどの会社では毎年の決算が終わった後、銀行側から決算書を出してほしいと言われるでしょう。
それをあえて、年に一回の決算後にとどまらず、こちらから積極的に半年ごととか 3,4ヵ月ごとに試算表を見せてアピールするのです。
銀行も一般の会社と同じく、営利企業です。
優良な企業を探し出して融資を増やしたいのが本音です。
ところが、銀行担当者も忙しくて、そうしょっちゅうは会社訪問はできません。
担当先が何百社もあり、本当のこちらの会社の実力、将来性に気付いていないこともあります。
こちらからアグレッシブにアプローチすることによって、銀行のその会社への評価も変わるかもしれません。
・支店長に顔を知ってもらう
どこの銀行でも、支店長決済枠の融資というのがあります。
本店の審査を待たずに、支店長の一存で、ある一定程度の額の融資ができるのです。
支店長の決済枠でなくとも、融資審査の上で、支店長の心証で大きく左右される可能性があります。
支店長に会うタイミング・きっかけとしては、会社の決算ができあがったときに、決算の説明をしたい、という口実がいいでしょう。
決算書ができましたから、ぜひ決算の結果や今後の見通しについて話を聞いてほしい、といえば、支店長も対応してくれるはずです。
・複数の、種類の違う銀行との付き合いを心掛ける。
メインバンクというつもりの深いお付き合いの銀行があったとしても、そことしか取引しない、というような義理立てする必要はありません。
その深いお付き合いの銀行も、今はうまく付き合えても、もし会社の業績が悪くなったら、手のひらを返したように融資姿勢を変えます。
常に複数の銀行を天秤にかけ、競争させて、いざというときにはメイン銀行の乗り換えが可能なように、保険をかけておいたほうがいいでしょう。
その際には、メインがメガバンクなら地方銀行ともお付き合いするとか、メインが地方銀行ならば、信用金庫とも取引をはじめるとか、種類・規模の違う金融機関とのお付き合いをこころががけた方がいいでしょう。
一口に金融機関といっても、メガバンクから地方銀行、信用金庫、信用組合など、いろいろです。
最近は新銀行東京や日本振興銀行など、物議(?)をかもしてはいますが、新勢力の銀行もあります。
種類・規模によって、融資姿勢や金利、諸条件が違ってくるはずですから。
3.決算のとき
決算書の数字で融資審査の7,8割が決まるといわれています。
銀行とのお付き合いにおいて、決算に際して大切なのは2点です。
A.債務超過にしない
B.何期も続けて赤字にしない。
当たり前ですね。
Aの債務超過とは、貸借対照表の「資産の部」から「負債の部」を差し引いた額、つまり「純資産の部」がマイナスになっているケースです。
「自己資本割れ」とも言います。
銀行は、この「純資産の部」に注目し、債務超過、自己資本割れの場合は、かなり厳しい評価を下します。
債務超過を避けるためには、毎期の損益を黒字にすることが一番です。
でも、そんなことわかりきってるけど、それができない、今さらどうしようもない、という会社も多いでしょう。
そういう会社は、せめて、下記の点は決算前に急にやってやれないことはないので、考えてみてください。
・役員借入金を資本金に振り替える。
・社長勘定、雑勘定はできるだけ処理しておく。
役員借入金を資本金に振り替えれば、純資産が増えます。
債務超過が解消されるかもしれません。
登記などの費用と手間がかかりますが、自己資本割れしそうな会社はぜひ検討してみてください。
社長勘定や雑勘定といわれる、役員とのお金のやりとりについては、決算時にはできるだけ消してしまいたいところですね。
社長への立替金、役員貸付金は決算書の資産の部に計上されていても、銀行は実質的には資産とみなしません。
できるだけ、決算までには清算したいところです。
Bの何期も続けて赤字にしないという点ですが、これができてれば誰も苦労しませんね。
シンプルすぎて忘れがちなことですが、赤字にしない、つまり利益を作るには、次の3つを心掛けるしかありません。
・売上を増やす。
・粗利益率(売上総利益率)を高める。
・経費を削減する。
3つ全部とは言いません。
せめて一つでも、やればやったなりに改善できるところがあるはずです。
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