こんにちは。朝4時35分起きの税理士、山内です。

私の事務所では、今から会社設立や創業を予定される方からのご相談をよくいただきます。

それと同じくらい多いのが、会社設立後や創業してから幾分経過した後からの、決算や税金、会社経営全般のご相談です。


そのような、 起業・創業後の間もない方からのご相談をお受けする中で、「えー!今頃になっても、これをやってないのは、マズイよー。」ということがよくあります。

要するに、会社設立後に忘れずに必ずやっていなければいけないことを、やらないままで決算期を迎え、もう手遅れだ、ということが多いのです。


今回は、そんなことを中心にお伝えします。

(個人事業ではなく、法人として創業というケースで今回はお伝えします。)


やるべきことは、難しいことではありません。
おおまかに言えば、以下の3点さえ押さえていればいいのです。

1.会社設立後に役所に 提出すべき書類を提出する。

2.保存すべき書類を失くさないでしっかり保存する。

3.決めるべき事を決め、実行する。



1. 会社設立後に役所に提出すべき書類を提出する。

これについては、このブログに限らず、いろいろな本や解説書などで皆さんは事前に勉強して いるので、大抵の方は、どういう書類をどこに出すかは、知っています。

ただ、創業前後は忙しいので、ついうっかり、書類を出すのを忘れていた、ということは多いです。

会社設立後は、以下の書類を必ず出してください。


・税務署に出すもの

a. 法人設立届出書
b.青色申告の承認申請書
c.給与支払事務所の開設届出書
d.源泉所得税の納期の特例に承認に関する申請書

・ 都道府県および市町村に出すもの

e.法人設立届出書


さすがにaとeを出し忘れているケースは少ないですが、b、 c、dを出していないケースは多いですね。


bの「青色申告の承認申請書」は、設立の日以後3ヶ月を経過した日と設立事業年度終了 の日のうち、いずれか早い日の前日までに出さなければなりません。

簡単に言えば、7月1日に会社設立した場合、翌年5月や6月の末日を事 業年度終了の日としているならば、会社設立から3か月以内、つまりその年の9月30日までに青色申告の承認申請書を出すべき。

同じく7月 1日に会社設立していても、その年の7月31日や8月31日を事業年度終了の日としているならば、その事業年度終了の日までに出すべき。


青色申告について詳しいことはここでは書きませんが、申請したほうが絶対に有利ですので、提出期限までに出しましょう。

提出期限が過ぎてしまったら、その事業年度の税務申告は、青色申告ではできません。


cの「給与支払事務所の開設届出書」とdの「源泉所得税の納期の 特例に承認に関する申請書」は給与に関する書類です。

「うちは従業員がいないから、そんなの必要ないよ。」といって、出さない人がいます が、とんでもない。

従業員がいなくても、社長自身の給与を出さなければ、社長自身が困るじゃないですか。

法人の場合、社 長の生活費、お金の取り分は、会社からの給与としてしか支払えないのです。


このへんが個人事業とは違うところです。

個人事業時代は、給与という感覚ではなく、好きな時に好きなだけ、事業で稼いだお金を自分の生活費として引き出せていたかもしれませんが、法人の場合はそう はいきません。

つまり、少なくとも社長自身の給与は発生するのですから、cの「給与支払事務所の開設届出書」は絶対に必要。


d の「源泉所得税の納期の特例に承認に関する申請書」は、簡単に言えば、『うちは給与を支払う人数が少ないので、給与等に関する源泉所得税を毎月納付ではな く、半年に一回納付にさせてください』という書類。

給与から天引きする源泉所得税というのがあります。
これは住民税とは別の国税で、その月の給与支払額や扶養家族数に応じ、会社側が天引きし、原則、翌月10日までに税務署に納めなければなりません。

しかし、給与を 支払う人数が常時10人未満の場合には、「源泉所得税の納期の特例に承認に関する申請書」を出せば、毎月納付ではなく、年に2回の納付が認められます。

この書類を出さなければ、例えば7月分給与にかかる源泉所得税は翌月8月10日までに、8月給与分は9月10日までに払いに行かねばならず、とっても手間が かかります。



その他、場合によっては、以下のものが税務署に提出することが必要なときもあります。

f. 棚卸資産の評価方法の届出書
g.減価償却資産の償却方法の届出書
h.個人事業の廃業等の届出書
i.消費税に関する書類

f とgは、特異な業態の会社ではない限り、出す必要はないでしょう。
つまり、出さないでおいて原則通りの棚卸資産の評価、減価償却方法を行えばいい ケースがほとんどです。

hについては、個人事業から法人成りした場合には必ず必要です。
廃業した日から1カ月以内に提出しなけれ ばなりません。

iについては、ほとんどのケースでは不要です。
しかし、資本金1000万円以上の場合や、あえて初年度から消費税 の還付を見越して消費税の課税事業者になる場合には、それに応じた書類が必要。



また、法人の場合は個人事業とは違い、協会健保(政府管掌健康保険)と厚生年金保険に強制加入です。
従業員がいる場合には、労働保険(雇用保険と労災保険)の加入手続きが必要です。
ここでは詳しく述べませんが、社会保険事務所やハローワーク、労働基準監督署に提出する書類も必要ですから、お忘れなく。



1 の「会社設立後に役所に提出すべき書類を提出する」についてはここまで。

2の「保存すべき書類を失くさないでしっかり保存する」と3の 「決めるべき事を決め、実行する」は別の機会にお伝えいたします。


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税理士・山内司 / 山内会計事務所 【石川県金沢市】
〒 920-0993 金沢市下本多町6番丁40-1
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